「バカがスゲー」と人を蔑むid:Dr-Setonもスゲー

呆れかえったものをみたので手短に反応しておく。

このバカは、典型的な「技術バカ」ってヤツだな。我々が最初に学ぶことは、「科学の限界」ってこと。以前のトリアージ騒ぎの時の「倫理を科学でアプリオリに導けるか?」というのも同じなんだが、科学における限界、それは我々が人間である限り逃れられない制約でもある。
神勇者ゴッドとかいうバカがスゲー!! - シートン俗物記

「倫理を科学でアプリオリに導けるか?」だって?一体誰がそんなことを問題にしていたのだろうか。捏造もよいところである。そのことについては何度も触れたとおり。

福耳氏が述べた意味での「最適」というのは術語であって、日常語とは異なる厳密な定義が存在する。(略)
福耳氏は、「ある状況で、ある価値基準に沿えばトリアージが最適である」ということを言ったまでであって、「トリアージは無批判に肯定されるべきである」とは言っていないのである。従って、福耳氏やその擁護者に「お前はトリアージされても文句を言うな」というのは筋違いな批判である*4。
猿ではわからん「トリアージ騒動」5つの誤解 - 吾輩は馬鹿である

見ての通り、話は全く逆である。「倫理を科学でアプリオリに導けるか?」は歪曲に等しく、せめて「倫理を科学で説明できるか?」と要約すべきである。
かくのごとく、「トリアージ騒動」の本質は、「ある特殊な状況で倫理上許容されているとされる行為(トリアージ)に対し、数理計画(最適化)の視点から説明を与えた」ことを「トリアージの名の下に弱者切り捨てを主張した」と曲解され、特定個人およびその擁護者*1が執拗かつ陰湿な個人攻撃にあったこと、それに尽きるのである。このことを主張すると「誰もそんな主張はしていない」「文脈が読めていない」と逃げられるばかりだったのだが、またしても馬脚が露わになったといってよさそうである。

*1:私を含む。